FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

RMR的オーディオドラマの作り方・脚本編

RMR的オーディオドラマの作り方、第10弾は「脚本編」です。

どんな物語でも、そのストーリーを語る上で大事なのが脚本です。

脚本は、物語の制作を行う上での設計図です。

設計図の出来不出来は、作品の質に大きく影響を与えます。

脚本が少しくらいショボショボでも、役者さんの偉大なる読解力と表現力、または、音響効果さんの類まれなる効果音力、もしくは、演出家さんの咀嚼力などの技量によって、脚本を書いた本人でもビックリするような作品が生まれることも、なくはないでしょう。

ただし、それは、極めて異例な奇跡以上のめぐり合わせによるものであって、一般的な日常では、まず起こりえない事態だと知っておく必要はあると思います。

設計図というくらいですから、制作に携わる関係者が見たときに、概ね、共通の認識を持てるような書式であることが第一です。

規格、規定に則った書き方であれば、それだけ、共通認識にも立ちやすいですし、それは、関係者一人ひとりの余計な気苦労を減らしたり、不鮮明な脚本の描写のせいで役者さんが演技プランを練るために悩む時間を避けることができたり、といった、内容以前の問題をクリアすることが出来ます。

拙作「超鬼兵ガルヴァイド・エデンダイバー」の4話セットには、ご購入いただいた方への特典として、スタジオでの収録時に用いた本番用台本も付けさせていただいています。

~エデンダイバーを書いたときは、それなりに脚本の菅谷くんに頑張ってもらったわけで、まぁ、そこそこ、フォーマットとしては悪くないんじゃないの?とは思っていたのですが、今、あらためて読み返すと、というか、一見しただけで、穴があったら掘りつづけてブラジルまで行ってしまって欲しいくらいにヘッポコでポンコツな書き方になっています。

よくもこの体裁で、あんな素晴らしい演技をしていただけたもんだ!と、役者陣には感謝せずにはいられません。

ですから、~エデンダイバーの収録用台本の体裁を参考に、オーディオドラマの脚本を書いてはいけません。

絶対に!


脚本といっても、書き方はいろいろです。

え? いろいろあるの?

ってのも、新鮮な驚きだったのですが、つまり、表現する手法によって、設計図のフォーマットは自ずと違うということなんです。

その違いには、諸々理論的なメソッドを語ることもできましょうが、ようするに、「表現しようとする手段で出力しようとするとき、見聞きしていただく方にちゃんと伝わって、しかも理解していただき、かつ、あわよくば感動していただくための設計図になっているか!?」ということです。

舞台演劇用の脚本=戯曲

映像ドラマ用の脚本

オーディオドラマ用の脚本

バラエティー番組の構成台本

ゲームの脚本  などなど。

大まかに区分しても、こういう風に違いがあるわけですし、実際は、更に細分化されるのがプロの現場だろうなというのは想像に難くありません。

といったように、表現媒体によって、何を設計図に書いておくべきか、または、書かなくて良いもの、はたまた、書いてはいけないもの、というものが出てくるのです。

RMRでは、オーディオドラマを主軸で活動していますので、オーディオドラマのことに重点を置いていきます。

オーディオドラマは、台詞と、音楽と、効果音という「音だけ」の表現です。

どんなに視力が良い人でも見ることが出来ません。

どんなに身の回りが暗くても無関係です。

この「見えない」ものを伝えることが、いかに難しいテクニックなのか!

はじめてウニを食べた人が、その美味しさを見ず知らずの人に説明することに似ています。

まして、オーディオドラマの場合、そのトゲトゲがたくさんある小さな球体らしき植物とも動物かもしれない、もしかしたらエイリアンの卵か、本体そのものかもしれないモノの形を説明して、実は食べることができて、しかも、美味しいんですよ!と説得して食べていただかないといけないのです。

姿は見えないのだから、味だけを説明して、姿形は説明しなくても良い場合もあるかもしれません。

でも、大量に捕獲するなりして、より大勢の人々に味わっていただきたいと思ったら、姿形から説明して、大勢の人間で作業にあたらないといけません。

なのに、その説明を聞いた人たちは、そのトゲトゲしたエイリアンかもしれないウニが美味しいだなんて、そう簡単には信じてくれません。

美味しさを知ってしまうと、これは、もう、みんなに伝えるしかないでしょ!と喜び勇んで嬉々として、ともに漁に出てくれるかもしれません。

ホニャララ湾で取れる魚は美味しいに決まっているから、そのウニというトゲトゲのやつも美味しいに決まってる!と思っていただけるブランド力があれば、もうちょっと条件がいいかもしれません。

また、伝説の漁師が水揚げしたのだから、相当の絶品に違いない!とか。

チョメチョメ運輸がはるばり陸送を担当しているくらいだから、品質は保証付きだぞ!
のような、ウニそのものとは異なるパラメータも、ウニの評判に繋がる要素になってきます。

そこまで浸透したとしても、流通したのは、実は栗で、ウニじゃなかった…ということも起こり得ます。

そして、その味は「聴覚」のみで楽しんでいただくのです。

オーディオドラマのハードルの高さは、そういう面があると思います。

でもでも、いざ食べてみたら、もう絶品!

それがオーディオドラマだよなぁ~、と。

なので、せめて、ウニなのか栗なのかは理解した上で漁に出て、美味しい活きのいいウニを捕獲して、お寿司屋さんのテーブルに並んで、お客様の至福の時間を演出したい。

というわけで、オーディオドラマの脚本はいかにあるべきなのか!

それを、ポンコツなわたしが書いてもなんなので、ちゃんと書いてある本をご紹介します。

その疑問を晴らすのは、この本であります!

森治美 著「ドラマ脚本の書き方 -映像ドラマとオーディオドラマ」です。


この本は以前にも紹介させていただきましたが、映像ドラマとオーディオドラマの二通りの脚本のスタイルで併記することで、表現方法の違いを具体的に指南しているという、とってもわかり易い本です。

また、オーディオドラマならではの書き方、描写のテクニック、注意点などについても具体例を用いて説明されています。

同じ著者の本である、こちらもお薦めです。
「ドラマを創ろう 知っておきたい基礎知識」


上記の二冊は、オーディオドラマの脚本を書くための技術書としては、革命的な出版物だと思います。

オーディオドラマか映像ドラマか、いや、戯曲なのか、ゲームなのか?
に関わらず、そもそも脚本とは何か?

どういう風に書けばいいのか?

という方には、次の3冊は超おすすめです。

シナリオの神様こと、新井一氏の著作です。



ちょっと書いてみたけれど、どこかキレがないなぁ~と感じておられる方にお薦めは、次の本です。

浅田直亮 著「いきなりドラマを面白くするシナリオ錬金術」

この本は、敷居が高い理論書というよりは、ものすごく分かりやすい例を引用して、何をどうすると、もっと良くなるのかという、調味料のレシピみたいな本です。

これも良いのでお勧めです。
里島美和 著「基本からわかる実践シナリオ講座」


ちょっとアニメっぽい雰囲気で攻めたいという方は、こちら。


他にも、たくさんの入門書、解説書が出版されています。

あとは、既に発売されている各種の脚本集のようなものを、ひたすら書き写すというのも、優秀な脚本の模写をするという意味から効果があるようです。

ただし、冒頭に書いた「設計図」の書式に関して言えば、脚本集の場合、必ずしも「脚本としての体裁」を優先せずに、「脚本を読むためのテキスト」に変換してある場合もあり、構成や描写を学ぶには最高ですが、書式を模写で習得するという場合、ちょっと注意が必要だな。というのが個人的な感想です。

そういう意味でも、上記のうち、先頭の5冊は必読としておくのが良いのかな、と。

脚本がどんなに宇宙一素晴らしく描きあがったとしても、それだけではお芝居にはなりません。

いわんや、宇宙で何番目に素敵なのか、推し量ることすら許されない、どこのだれが書いたかわからんような脚本を演じていただこうというのがアマチュア組の作業なのですから、書き方くらいは、ちゃんとしよう!

ということじゃないか、と。

さて、出来上がった脚本を演出するときに、何について細心の注意を払えばいいのか?

役者さんを決めないといけません。

オーディオドラマなので、声だけで演じていただくわけです。

ビジュアル面での情報量をオミットしてもなお、感情を豊かに表現することが出来る声優という役者としての表現手法が、どれほど凄いスキルなのかは、ちょっと考えれば分かります。

そういう素晴らしい役者さんに、見事に演じきっていただくためにも、キャラクターにあった声をご担当していただけるキャスティングをしたいものです。

年齢、性別を超えて、ときには、生物じゃないモノの声だってやっていただくわけですが、それらのキャラクターは、「人間の感情」として表現していただくわけですから、脚本は、その役者さんのミラクルなスキルを、より多く引き出せるようなものになっていれば最高です。

キャスティングは、どうすれば良いのか?

クールジャパンの真骨頂。世阿弥という人がいました。
14世紀の猿楽師です。

世阿弥の書いた風姿花伝書なんて、そんな古典芸能指南書を読んでも、この21世紀に得られるものなんて何にもないよ!と思っている方がいらしたら、ぜひお薦めしたいのは、こちら。

世阿弥, 水野聡 著「現代語訳 風姿花伝」


この本の何が良いかと言うと、現代語訳がとってもわかり易いのです。

キャスティングに際して、大きなヒントが掲載されているなと思いました。

役者さんが集まって、脚本を読めば、それでお芝居が出来上がるかというとさにあらず。

この本は衝撃的に感動しました。ご紹介しておきます。

フランク・ハウザー 著「演出についての覚え書き」


演劇論という部分もふくめ、演じていただくために何を考えておくことが大事なのか?
という部分で、この本も、あーなるほど!と思いましたので加えておきます。

平田オリザ 著「演技と演出」


で、RMRは、公民館の会議室でリハーサルを行い、スタジオで収録します。

今は、宅録でもノイズレスな台詞を収録していただける環境を持った役者さんもいらっしゃいますし、一切集まらなくても作品の収録を完了させるというスタイルもできるようになりました。

ただし、一人で演技をするということは、相手の前後の台詞や物語全体を想像して演技として出力するという、これまたハイパーにミラクルなスキルが要求される大技だと思っています。

ですので、音質以前の問題として、遠方にお住まいの方や、どうしても、収録日にご都合が合わないというケース以外は、極力、スタジオに来ていただくようにしています。

その方が、演技としての生っぽさが出ると確信していますし、なにより、役者さんのお芝居のガチな火花が見れるのは企画者として楽しいですし、監督としての演出意図を超える役者陣の意気を直接感じるのは、これまた至高の喜びです。

あと、なんといっても、スタジオの収録を終えたテンションのまま、みんなで飲むビールが最高に美味しい!

そして、打ち上げの二次会に行き、帰宅して、全員が無事に家までたどり着いた一報を受け終わったときの安堵感たるや、もう、言葉が見つかりません。

製作工程としては、そのあとも、編集や、webサイト制作、劇伴、主題歌、なによりも広報という、これまた、また違ったステップを踏まないと作品は、自分たちの手元から旅立っていかないわけですけれど、その作品が、どなたかのお耳に届いて、少しでも心の片隅に残っていただけるようであれば本当に嬉しいです。

でもって、ちょっと欲張ると、感想でもご意見でも一言でも頂戴できたら、穴を掘りすぎてブラジルまで行ってしまった菅谷くんを呼び戻して、こっそり居酒屋で乾杯をする。

そのグラスの音が、作品に添える最後の効果音になるわけです。

そして反省するんです。

こんなに、いろいろと書いてるくせに……と。

その恥ずかしいどん底から、次回作へのモチベーションも上がっていくんです。
スポンサーサイト
コメントの投稿
非公開コメント

必殺の推薦コーナー!
プロフィール

ふるいけ

Author:ふるいけ
オリジナルロボットストーリーを軸とした創作集団「RMR」の管理人。映画、音楽全般、カラオケ、物語創作、作詞作曲、舞台観劇と節操なしに思ったことを書き綴ってます。合言葉は「打倒ガンダム、復活イデオン!」。

最近の記事
カテゴリー
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最近のコメント
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
RMR広報
ご来訪者様
リンク
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。