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RMR的オーディオドラマの作り方

オーディオドラマは台詞と効果音と劇中音楽で表現するお芝居です。

昔はラジオでしか放送していなかったのでラジオドラマとか放送劇とか言われてました。
最近では、ボイスドラマとも言います。

アニメやゲームのスピンオフ企画のような形でCDで販売される場合も多く、
ドラマCDと言われたりもします。

ネットで配信しているものではサウンドドラマというのもあります。

というわけで、音声劇の呼び方は時代とメディアの多様化に合わせて様々です。

RMRでは音響劇、オーディオドラマと呼んでいます。

現在制作している「超鬼兵ガルヴァイド・エデンダイバー」(以降、エデンダイバー)は、
どんな過程を経て完成するのか。

ものすごくザックリですが、あまりまとめて書く機会もありませんでしたので、
今回はそれを紹介したいと思います。


■企画

まずは、企画。これが一番大事です。

RMRの場合は、オリジナルでロボットものというポリシーで活動していますから、
「ロボットが活躍する世界をいかに構築するか」というコンセプトを軸に、
テーマや素材を検討していきます。

ちなみに、エデンダイバーの初期案の骨子が産声を上げたのは2011年1月中旬頃です。

RMR作品で登場させてきた人型メカは、一般的なアニメのカテゴリーからいうと、
「小型」のロボットモノだったのですが、少し毛色は変えたいなと考えていました。

そこで、東日本大震災がありまして、我が家も結構な被災をして、
住んでいる地域も、かなりの被害がありました(過去形にするには、まだ爪痕が顕わな状況ですけれど)。

震災の少し前に、エデンダイバーの前章譚であるガルヴァイド無印の最終話がほぼ完成していたのですが、
それどころではなくなりまして、少し諸々落ち着くまで作業を中断せざるを得ませんでした。

そして、あまりの惨状に、「もう巨大ロボットものなんて架空の話は作れないな」と正直思いました。

それでも、有難いことに、ガルヴァイド無印を楽しみにしていただいている方もいらっしゃってくれまして、
ガルヴァイド無印の最終話「イカロスの欠片」を公開したのが、同年3月24日でした。

そして、思い悩んだ結果、エデンダイバーは「巨大ロボ」で行こうと決めました。

今こそ「巨大ロボットモノのオーディオドラマで語れるものがあるはず」と感じたからです。

企画のテーマとして確たるものがメラメラと浮かび上がってくれば、あとは実行あるのみ!

企画書として、企画意図、演出方針、登場人物表、ストーリー概要、スケジュール、
脚本、設定・用語、参考資料などを作成します。

エデンダイバーでは、企画書の資料を完成させるために2ヶ月間を費やしました。
文献を求めて、複数の図書館に通い詰めでありました。


■制作スタッフの招へい

RMRは作品の制作ごとにスタッフチームを組織します。
多くの方々のご尽力を賜り、作品を制作させていただけるということは、
本当に有難いことです。


■脚本とキャスティング

次に脚本。これも難儀です。それでも、出来上がりを想像しながら頑張ります。

脚本を書き上げるのと並行してキャスティングをしていきます。
エデンダイバーはヒロイン役を花咲さんに演じていただきたくて立てた企画でもありますから、
まずは、花咲さんのスケジュールを調整します。

主要キャラは、役者さんのアテガキという形式をとっています。
キャストのオファーの段階で、スタッフ専用サイトをたちあげて、
そこに企画書を掲載しておきます。

キャストが全員集合できるのは、リハーサルと本番の日だけということ、
また、自宅録音のみでご参加していただく役者さんもいらっしゃるため、
ここはインターネットを最大限に利用します。

ちなみに、スタッフ専用サイトは、簡易認証方式を使っています。
IDとパスワードを入力しないと閲覧できない仕様です。

登場人物が総勢40名を超えるため、複数の役を兼ねていただきます。
最初から人物を絞って物語を作れば済むわけですが、
そこは甘えさせていただきます。

エデンダイバーの場合は、リハーサルの2週間くらい前頃に、
ようやく主要キャストの都合をつけていただいた感じです。

企画の立ち上げからここまでで、だいたい3ヶ月です。

オーディオドラマの脚本は、映像作品と異なり見えない表現なので、
映像作品とは異なる手法を用いることがあります。
また、おのずと、書き方も様式が異なります。

これから音響劇の脚本を書いてみたい人におすすめなのが、
森治美氏の著作「ドラマ脚本の書き方 -映像ドラマとオーディオドラマ」です。
この本は、同じシーンを、映像ドラマとオーディオドラマの二通りを併記することで、
表現方法の違いを具体的に指南しているという、とってもわかり易い本です。


そもそも脚本は、どういう風に書けばいいのか?という方には、この3冊もおすすめです。


他にも、たくさんの入門書、解説書が出版されています。

そしてスケジュールの詳細が決まります。

2011年10月にリハならびに本番収録を行う方向で全体の調整をしていきました。


■リハーサル

リハーサルは、公共施設の会議室を借りて行います。
音響劇で動きのないお芝居なので、机を口の字に並べて役者さんに座っていただきます。

座席の順番は、基本的に監督のわたしから、主役から準主役、という右回りです。
つまり、台詞が多い順です。

実際は、わたしの右隣には、役者さんの中からお願いした方に、
アクセント辞典を片手に随時チェックをしていただく体制をとっています。

それでも専門用語は、さすがのNHK辞典にも載っていませんから事前にチェックします。
物語独自の造語もありますから、それは、作品の概要と説明を行う際に現場で周知します。

右回りに座るというのは理由がありまして、それは左周りでも良いのかもしれないのですが、
何度も稽古をできない都合上、これは監督としての技量の浅さもありますが、
演技の確認に集中しやすいからです。

台本をテーブルに置いて目を閉じて演技を聴くときに、その方が意識しやすいのです。

舞台演劇や映像作品だと、こうはいかないわけですけれど、
音響劇のリハーサルを一日しかとれない場合には、きっと効果的なのではないでしょうか。

リハーサルの日に初対面の方も半分くらいいますから、
顔合わせと発声練習も兼ねて、ストレッチや簡単なゲームをします。
このことで、役者さんたち同士の役と顔が一致して、
短期間でチームワークが少しでも固まるように配慮します。

リハーサルには全員が揃わないことは普通なので、その場で代役を立てたり、
台詞をとばしたりして練習をしていきます。
脚本の菅谷くんも同席しています。

リハーサルでの通し稽古は、ICレコーダーで録音しておきます。

リハーサルが終わったら、その日は解散です。
終了後に「打ち入り」をすることもありますが、
最近は、収録後に「打ち上げ」をすることが多いです。

リハーサルと本番のスタジオ収録は、1~2週間ほど空けます。

実際に演じてみていただくと、文字だった台詞に命が吹き込まれます。
そのことで、台詞の修正が必要だと感じられる場合があります。

監督は、脚本家が書いた台詞を修正してはいけない。
という原理原則論はまったくその通りなのですが、
明らかに不自然だったもの、伏線としてより相応しいアイディア、
そして、音響劇として聴いて頂く方に伝わり辛いと判断した単語や言い回しは、
やはり修正して本番に臨みます。

その推敲の推敲。校正も含め、最終的に練り上げる必要性を感じるのは、
脚本執筆と監督という担当者の連携が緊密で意思疎通が充分がゆえに起こることで、
本来はあるべきではないと考えています。

不完全な脚本で役作りをして練習をして現場に来ていただくというのは、
役者さんに対して大変に失礼極まりないことだと、毎回反省もしています。

そもそも、物語づくりの演出って、何に注意して何をするのか?
わりと分かっているようでいて、わかっていなかったわたしですが、
この本は最近知りまして衝撃を受けたので、ご紹介しておきます。


余談ですが、リハーサルの日は、機動戦士ガンダムAGEの初回放送日でした。
エデンダイバー第一話を公開したのが、宇宙戦艦ヤマト2199の劇場公開初日だったりもして、
これは偶然(というほど大げさな一致ではありませんが)にしても、何かちょっと嬉しい想い出です。


■本番

さて、本番です。

2011年10月15日。東京都杉並区久我山にある、スタジオ竜の洞窟さんにて収録です。

役者さんのご都合によって、早めにスタジオに入っていただく方や、
早退される方もいらっしゃいますから、完璧にシーンの順番どおりに収録していくこともできません。

そこは事前に、香盤表をつくり、誰が、どのシーンに登場して、どれくらいの出番があるのか、
そして、先に収録しなければいけないのは何シーンあって、そのために、どの役者さんには、
全体集合よりも早めに入って先に収録をするのか、など、当日の段取りは決めておきます。

エデンダイバーは、約40人の登場人物、シーン数は約100です。
それを表計算ソフトを使って一覧票にしておきます。

それに対して今作のスタジオに集える役者さんは、15名。
ですので、思わぬカケモチもあったりします。

15名に収めているのは、使わせていただくスタジオの広さという制限もあるためです。

シーン単位で何人の登場人物がマイク前に立つのか、あらかじめわかっている状態になります。

香盤表があれば、出番がしばらくないのに収録ブースの中でじっと音を立てずに待つ、
という、忍者顔負けの術を学んでいただく必要性も軽減できます。

休憩時間をきちんと取れればベストです。
役者さんもそうですが、レコーディングエンジニアさんも、たまには喉を潤したいしトイレにだって行きます。

RMRの台詞収録は、マイク3本を使っての立ちながらの録音です。

当然といえば当然なのですが、マイク前に立つ移動の際に、もしくは、演技の最中に、
チャリチャリとアクセサリーの音がしてしまっては、素晴らしい演技も台無しですから、
念のため、収録ブースに入る際は、そういうオシャレアイテムは外していただくよう、
前もってお伝えしておきます。

「そんなの当たり前でしょ!」という経験者の方ばかりでもない可能性もありますから、
そういうことは遠慮せずに言っておいた方が、結果的にみんなハッピーです。

収録も終盤に差し掛かってくると、予定の時間内に収まるかどうか時計も気にしなくてはいけません。
スタジオから移動しての打ち上げの予約時間もありますし、
美味しいビールを全員で楽しく飲むために、みんなで一致団結して頑張ります。

収録が終わって即撤収!と鮮やかに移動できないのは、録音した音源のデータチェックや、
USBメモリーへのコピー、スタジオ利用代の清算など、事務的手続きがあるためです。

その間、役者さんを、ただただお待たせしても申し訳ないので、
自前のICレコーダーで、キャストコメントを録音したりしていただいています。

さんざん長時間にわたって演技をしていただいたのに、まだ、しゃべらすのか!
というご意見もあろうかと思いますが、収録直後の役者さんのテンションというものは、
録音する価値のあるものだと思ってもいますので、そこは恐縮しつつ。

打ち上げで、たらふく飲み食いをして、ホッと一安心したあとは、
編集作業という孤独と向き合います。


■編集

収録した音源は、NGカットやリテイク、複数パターン演じて頂いたお芝居、
そして、シーン始まりとシーン終りに入っている監督の声が収められています。

ですから、それをそのまま使うわけにもいきません。なので、編集を行います。

台詞の間合いも、舞台演劇や実写であれば、
ヒロインの台詞を遮るように入ってくる人物がいたり、
緊迫したシーンでは、矢継ぎ早に台詞が入り乱れる、ということもありますが、
RMRの場合は、そういう場合でも、極力、わざと不自然な間を入れていただいています。

これは役者の皆さんに感謝するしかない部分の一端ですが、
台詞が重なってしまうと、困る場合があります。

例えば、人物Aと人物Bの距離感や立ち位置が同一でない演出意図を表したい場合。
また、方やロボットの操縦席、方や秘密基地の指令室という場合。
いずれも、音響面で違いを出す必要があります。

そういうシーンは、間を開けていただくのです。
もちろん、その逆で、マイク前でみんなで声を合わせていただくケースもあります。

RMRの音響編集では、現時点ですと、3つのソフトウェアを使っています。

基本編集は、SONY ACID Music Studio。
効果音単体の制作や、台詞のノイズリダクション機能などに秀でたDigiOn Sound 6。
劇中音楽の制作用に、SONAR LE。

(2012/11/07追記 波形を直接ペンツールで加工できる機能もついた
 フリーウェアのAudacityも使ったりしています。)

SONYのACIDと、SONARは音楽制作ソフトという意味では同じものなのですが、
ACIDを使い始めるのが早かったため、操作性に慣れていたこともあり、
そうしています。

超鬼兵シリーズの前に制作していた無頼戦艦シリーズ4作品は、
全部、DigiOnで作業をしています。

それぞれに一長一短があって、結局、そのいいとこ取りをしている格好です。

参考までに、編集中の画像をキャプチャーしてみました。

まずは、ACID。
ACID画像


台詞はマイク3本に別れていますから、台詞用に3トラック。
台詞の音響効果を変えたい場合もありますから、任意に増やします。

効果音用に1~5トラックくらい。必要に応じて増やします。

劇中音楽は、シーンとの整合を楽曲単位で行いますから、
楽曲毎にトラックを割り当てます。

最終的には50トラックくらいになるのが普通です。

トラックごとに、コンプレッサーやイコライザー、リバーブ、ディレイ他、
いろんな効果をつけていきます。

一番悩ましいのが、音量です。

台詞の音質はスタジオ収録ですのでバッチリですが、
台詞と効果音と音楽を合わせると、大きくなりすぎたり、
反対に小さすぎて聴こえない、ということが起こります。

また、完成品を聴く環境は、十人十色、千差万別です。

スピーカー、ヘッドホン、イヤホン、またそれそれの仕様で、
聴こえ方が、驚くほど異なります。

この作品は、どこそこのコレコレというスピーカーで聴いて下さい!
というような指定をすることは現実的に不可能ですし、
どれくらいの音量で聴いて頂くかの仕様など決めることもできません。
また、無意味でありましょう。

かといって、無神経に野放図な音響にもしたくはありませんから、
基本的な作り方は、こうです。

スタジオ収録のときに頂戴した、1KHzのトーン信号を基準にしています。
それを標準の音量値とし、登場人物の立ち位置によって音量を変化させます。
そのシーンにあったPANを左右に変えたりもします。

最終的には、市販のCD(これも音圧については様々なのですが)数種類と
聴き比べて全体的な音量を決定します。

自分で日々使っているスピーカー、ヘッドホン、イヤホン、カーオーディオ、
携帯プレーヤーで、もっとも「一般的」だと感じている音量の値を覚えておきます。

その値と編集した音源を照らし合わせて、何度も何度も調節していくわけです。

RMRでは、シーンによっては編集用に「絵コンテ」を書くこともあります。

脚本に、概ねの効果音の指定はあるものの、
人物が左から右に移動する場合や、交錯する場合、遠ざかる、
無線機越しや、不思議な効果などは、編集段階でアイディアが浮かぶことも多く、
この辺の場面を構成する音の出入りや動きについては、
舞台演劇のカミテ・シモテの演出論をベースにして組み立てています。

舞台演劇や映像作品では、登場人物が右から出てくるか左から出てくるのか、
物語のダイナミズムとの関連について原理原則があります。
長年の先達の知恵の結晶ですから、それを活かさない手はないのです。

上下運動を具体的に音響で表すことのできないステレオ2chという表現では、
舞台演出での人の動きを参考にすることで、
心理的な印象を定着させやすいのではないか?
そう考えています。

分かりやすい例をふんだんに使い具体的に解説されている富野由悠季監督の著作
「映像の原則」に詳しく書かれています。
改訂版が出版されていますので、そちらがお薦めです。


音響劇は映像がありませんから、すべてが当てはまるわけでもありません。

それでも、かなりの効果が得られると確信しているところです。

パソコンのスペックの限界もあり、
また、シーン単位でチェックしやすいように、
だいたい10分以内で大きなシーンブロックに分割して、
ファイルを複数作ります。

こうすることで、物語のテンポ感は上手く流れているか?
という部分を確認することができます。

そのブロックをwave形式で書き出して、結合させるための、
本編マスターファイルを作ります。

そのマスターファイルを出力すると、本編が完成するわけです。

次にDigion。
DigiOn画像


DigiOnは、ACIDやSONARのように、
波形データを同一トラック内で任意に分割出来ないのが欠点ですが、
5.1ch編集も出来たりする優れものです。
クラックルノイズ除去エンジンは、なかなか高性能だと思います。
破壊型編集なので、元の音源を加工してしまうと戻せません。
(UNDO機能はちゃんとあります。念のため)
ですが、痒いと頃に手が届く孫の手のごとく、使い勝手も良い面はあります。

SONARは、LEというバージョンです。
「本物」のSONARとは機能面で若干の制約もありますが、
それでも、かなり素晴らしいです。さすがSONAR。
ソナー画像


■効果音

ACID、DigiOn、SONARを使って、効果音も作成していきます。

音響劇でロボットものですから、
それっぽく動いているように聞こえなければいけません。

既存のロボットもののような効果音をつけるのが、手っ取り早いわけですが、
それでは少し脳が無いですし、せっかくオリジナルなのですから、
それっぽい音も、作品ならでは感を出したいというのが創作者のエゴです。

かといって、あんまり突拍子もない効果音ですと、
なにがどう動いているのかを表現するには、音響劇としての限界もあります。
その制約の中で、それっぽい音を作るのが、また楽しいわけです。

効果音は電子的に生み出せるものばかりではありません。
いわゆる「生音(なまおと)」は録音するしかありません。

服の生地が擦れる音や、真夏の蝉の鳴き声などなど。

そのものズバリの音を録音するのも、効果音採集の小旅行は楽しいものです。
ただ、本物の音が本物に聴こえないのが音響劇の面白いところです。

「それらしい音」の方が、よりイメージを伝えやすいこともあるためです。

効果音づくりの楽しさは、いかに「それらしい音」を作れるかにあると言えるでしょう。

例えば、枯葉の敷き詰められた森林を走る足音。

実際に、公園に行って走ってみるのも、それはそれで健康的ですが、
いざその場に行ってみれば、小鳥のさえずりや、近所の工事現場、子供たちが楽しく遊ぶ声、
上空には飛行機やヘリが飛んでいる。などなど、普段では当たり前の音がします。

でも、それはドラマには不必要な場合があります。

季節の設定だったり、場所の設定などを左右するからです。
音響劇で聴こえる音にはドラマに無関係の音は入れてはいけないのです。
聴かせたからには意味のある音でなければいけません。

そこで、枯葉の上を走っている音を作ります。

まずはコンビニとスーパーに行って、買い物をします。なぜかと言うと、その袋を使うからです。
家に複数枚あれば、買い物はせずに、準備をします。

【RMR的 枯葉の上を走る音の作り方】
 ・スーパーのレジの後によくある薄手の小さなポリエチレン袋を用意
 ・ガムやキャンディーの包み紙や、家電製品やパソコンのコードなどを束ねている
  ビニールタイをたくさん入れる。ようするに細かくてカサカサ音がしそうなものをチョイス
 ・それを3個ほどつくる
 ・ポリエチレン袋をコンビニの袋にいれる
 ・マイクの感度を高めにして、マイクの前でガサガサと指で揉む
 ・揉み具合は、シーンで必要な速さを想定して行う
 ・完成です

などなど。「それっぽい音」を作るのはアイディア次第ですから、
とにかくやってみてダメなら次の方法を研究します。

ちなみに、効果音を録音するマイクは、
自室で行う場合は、SHURE SM-58を使っています。
オーディオインタフェースは、EDIROL UA-3FX。または、Cakewalk UA-25EX です。
屋外での録音では、OLYMPUS Voice-Trek V-75 です。

そうして作った音が、きちんとお聴き頂いた方に、意図通りに届いていれば幸いです。

ただし、それは、滅多にご感想を頂戴できる機会もありませんし、
概ね確認することの出来ないことでもあり、恐ろしい部分でもあります。


■劇中音楽

音響劇における音楽というのは、背景の環境音などと同列に、
もしくはそれ以上に心理的影響をもたらす重要なファクターです。

劇中音楽はBGMといったり、劇伴とも言います。

これまたざっくりと、劇伴の作り方を書きます。

RMRは劇中音楽も、ほぼオリジナルです。
ですから、本編の台詞のみ(場合によっては暫定効果音入り)の音源に合わせて、
音楽を制作するという、これまたたいへん有難い体制をとっています。

その仮音源に、既存の映画やアニメなどのサントラから参考曲を割り当てます。

そのまま使っては著作権違反ですから、それを元にイメージを膨らませて頂くわけです。

芝居に合わせて音楽を作っていただける利点は、
シーンの細かな構成に合わせて強弱やテンポなどを変えた音楽を付けられることです。

その代わり、曲の長さを厳格に決めておくことも要点になりますから、
暫定編集を早く済ませていかないと、尺(長さ)が決まらず、
どんどんスケジュールが押していくことになります。

制作期間短縮の業としては、例えば主役メカの合体シーンは60秒で行う!と決めておく。
完璧な尺の指定が出来ない、まだ熟慮の必要なシーンの音楽の終わりの方は、
ループでフェードアウトできる作りにしていただく。などの手法があります。

イメージの元になる参考曲がライブラリの中から見当たらない場合、
作曲担当の森田氏に「だいたいこんな感じで!」と、
音楽にはまったく素人なわたしが、
ナンチャッテな感じで主旋律だけ作ることもあります。

そうすると、森田氏から壮大なオーケストラになって帰ってくるという、
ナミダ無では語れない素晴らしいエピソードが生まれるわけです。


■仕上げ

編集を進めていくと、「この台詞は、もう少し前で言わせた方が効果的だな」とか、
「このシーンとこのシーンは順番を入れ替えよう」とか「ここはバッサリとカット!」
などの、ストーリーテリングに関わるアイディアが浮かんできます。

編集の途上で、なにかモッサリしているな。冗長だな、と感じるシーンは、
脚本や収録のときには気が付かなかったものの、演技として整理されてくると、
浮き彫りになってくる場合がありまして、そこは何パターンか組み替えを行い、
既にある音源を使って最も効果的な台詞の順番、シーンの順番に入れ替えます。

一カ所を操作すると、他のシーンにも波及するのが脚本ですから、
全体を通して破綻がないか確かめます。

「バッサリとカット!」は特に勇気のいる選択です。

素晴らしい演技を削除してしまうのは、役者さんに申し訳ないという気持ちもあります。

脚本の推敲の時点でも、リハーサルでも、本番収録の時点でも気が付かなかった
構成面についての新しい発見は、完成形が見えて来たタイミングだからこそ、
という事実もあります。

屁理屈の言い訳にも聞こえますが、実際にそういうことがあるのです。

ですから、そこは毅然とカットします。

デジタルデータですから、復活させることも容易ですから、まずは切ってみる。

そういう作業工程もブラッシュアップには必要だと考えています。


■完成

そんなこんなで完成したのが、現在公開中のエデンダイバーです。

episode 1 巨人再来 は、2012年4月7日からダウンロードにて販売を開始しました。
現在、episode 2 音速の戦闘 、episode 3 ふしちょう作戦 までを公開しています。
episode 4 流星になった少女 は鋭意、編集中であります。

また、その前章譚となるガルヴァイド無印は、無料配信しています。

この機会に、ぜひともお聴き頂けますと有難いです。

本編と同時に主題歌も制作していくわけですが、
その辺の手順については、下記に掲載している「GUALVIDE SONGS」の
ライナーノーツの中で書かれているような段取りになります。

楽曲単体の作り方とは、少し趣きの異なる主題歌制作について、
ご興味のある方は、ライナーノーツをご覧いたただければと思います。

以上、RMR的なオーディオドラマの制作の仕方について、
かなり、ザックリと紹介させていただきました。

もっと、こんな良い方法があるよ!
それはやらない方がいいんじゃないのか?
自分のところでは、こうしているよ!

という方、ぜひ教えてください!

21世紀の現代におけるコンテンツとしては、割りと絶滅危惧種に指定されそうな、
オーディオドラマですが、その魅力は映像や文字文化とは一味違った素晴らしさがある。
と確信しています。みんなで、オーディオドラマを盛り立てることが出来れば、
こんなに嬉しいことはありません。

よろしくお願いいたします。

ではでは。

■2012/11/07追記
「メイドさんが添い寝で語るドラマCDの作り方 第1巻」
という、制作者には垂涎のコンテンツを楽しく聴けるCD教材として、
オーディオドラマサークルのムラサキノオトさんが制作されました。

全3巻を予定されているそうです。
第一巻は無料で配布したのでwebでも公開されています。

ムラサキノオト
http://ameblo.jp/purplesounds/entry-11388401066.html

非常に参考になると思うので、ぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。

■2012/11/25追記
RMR的効果音の作り方も掲載しました。
ご参考までに。
http://rmrblog.blog45.fc2.com/blog-entry-362.html


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VSTプラグイン

イマサラ星人なアタクシですが、昨日の晩に、あれ?SONARのVSTプラグインって、ACIDでも使えるよね、という当たり前なことに気が付きまして、早速試したところ、当然ですが、まったく問題ないので、ACID一本でも充分ですね(汗)
必殺の推薦コーナー!
プロフィール

ふるいけ

Author:ふるいけ
オリジナルロボットストーリーを軸とした創作集団「RMR」の管理人。映画、音楽全般、カラオケ、物語創作、作詞作曲、舞台観劇と節操なしに思ったことを書き綴ってます。合言葉は「打倒ガンダム、復活イデオン!」。

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